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ひき肉の代わりになるものと料理別のコツ

ひき肉

麻婆豆腐やキーマカレー、ミートソース、担々麺みたいなひき肉前提の料理を作りたいけど、ひき肉がない。または食べたくない。そんなことありますよね。

この記事では、ひき肉の代わりとして使いやすい食材を、料理別に解説しています。あなたの冷蔵庫に合わせて、いちばんラクでおいしい代用品が分かるようになりますよ。

  • ひき肉の代わりを選ぶ基準と失敗しないコツ
  • 豚こま・豚バラ・ツナ・卵・豆腐・大豆ミートの使い分け
  • 麻婆豆腐・キーマカレー・ミートソース・担々麺の最適代用
  • 水っぽさや物足りなさを防ぐ下処理と調理テク

ひき肉の代わりになるもの一覧

まずは、ひき肉の代用として使いやすい食材と、選び方のコツをまとめます。ここを押さえるだけで、水っぽい、味が薄い、まとまらないなどの問題をかなり避けやすくなります。代用品って、正しく選ぶとむしろおいしくなる場合もありますよ。

キーマカレー

代用ひき肉の選び方

ここでは、ひき肉の代用品を選ぶポイントについて整理します。

目的別に選ぶ

ひき肉の代用品が必要になる理由は、主に次の3つです。

  • ひき肉がない:豚こま・豚バラで自家製ミンチ、ツナと卵のそぼろ
  • 節約:豆腐、厚揚げ、きのこでかさ増し
  • ヘルシー:豆腐、大豆ミート

肉感を出すポイント

ひき肉の満足感は、脂と香ばしさです。代用品を使用する場合も、ここを意識すると良いです。

豚バラであれば、そのままで十分です。

豆腐や大豆ミートみたいな低脂質な食材は、仕上げにごま油バターを少量足すと、びっくりするくらい印象が変わります。

脂が気になる人は、香りを足すイメージにすると、まとまりやすいです。

成形が必要かどうか

ひき肉のもう一つの役割が、成形してまとまりを作ることです。

ミートソースやカレーみたいな料理は、成形が必要なくバラけていても大丈夫です。この場合は、ツナやきのこ、大豆ミートが強いですね。

つくねやハンバーグみたいに成形が必要なら、代用食材以外で結着を補強してあげる必要があります。

豚こま・豚バラで自家製ミンチ

ひき肉の代わりとして一番ひき肉っぽくなるのが、豚こまや豚バラを叩いて作る自家製ミンチです。(ミンチはひき肉という意味ですが⋯)

買い置きの豚肉があるなら、これが最短です。ひき肉を買いに行くより、家にある肉を使った方が早いですよね。

豚こまと豚バラの違い

豚こまは「こま切れ肉」のことで、商品加工時に出た雑多な肉片を集めたものです。豚バラは「アバラ肉」のことで、肋骨周りの肉のことです。

豚こまは赤身が多くなる傾向があり、軽い仕上がりになります。

豚バラは脂が多くて、コクとジューシーさが出やすいですが、ミンチにしようとすると脂が溶けてペースト状になります。

基本は豚こまを中心として、少しだけ豚バラを混ぜるのがちょうどいいと思います。しかし、片方しかない場合も多いと思うので、家庭の事情に合わせてで大丈夫です。

包丁で叩くときのコツ

ポイントは、細かく刻むというより繊維を断つイメージです。まな板に広げて、縦横にリズムよく叩いていくと粒感が揃いやすいです。

最初に大きい筋や脂のかたまりをざっくり落としておくと、叩いたあとに混ざりムラが出にくくなります。

  • 肉を広げて、包丁の刃先でトントン叩く
  • 向きを変えて、縦横にまんべんなく叩く
  • 粒が揃ってきたら止める、やりすぎない

ここで焦って細かくしすぎると、歯ごたえが消えてのっぺりします。ひき肉は粒感が大事なんですね。

フードプロセッサーはパルスで

機械を使うなら、連続運転は避け、短く回して止めるを繰り返します。粒が消えてペースト化すると、食感がのっぺりしやすいんですよね。

肉は冷たいほど扱いやすいので、使う直前まで冷蔵庫で冷やしておくのもおすすめです。可能なら、肉を少しだけ冷凍庫で冷やして表面が締まった状態にすると、刻みやすくなることもあります。

衛生面の注意

生肉を叩いたあとの包丁やまな板は、しっかり洗浄してから使い分けるようにします。

手洗い、器具の洗浄、十分な加熱など、衛生管理の基本は押さえておきましょう。

参考:厚生労働省「家庭での食中毒予防」

ツナと卵で即席そぼろ

今すぐどうにかしたいときの最強コンビが、ツナと卵です。ツナは旨味と油分が最初から入っているので、ひき肉のコクを埋めてくれます。しかも缶詰って保存がきくので、簡単に常備しておけますよね。卵も冷蔵庫にある可能性がかなり高い食材だと思います。

基本的な作り方

ツナは汁気を軽く切って、フライパンで水分を飛ばしながらほぐします。ここで少し焼き色がつくくらいまで炒めます。

そこに卵を入れると、卵が接着剤みたいに全体をまとめてくれます。卵は一気に入れて混ぜてもいいし、少しずつ入れてもOK。あなたの好みで大丈夫です。

満足感を出すコツ

もし時間があれば、玉ねぎのみじん切りを先に炒めて甘みを出すと、ぐっと深みが出ます。

香りを足すなら、しょうがやにんにくが有効です。

水分が残るとしっとりしすぎてそぼろ感が弱くなるので、先に炒めて飛ばすのが大切です。

味付けのパターン

ツナと卵は万能で、味付け次第でどんな料理にも合わせることができます。いくつかパターンを覚えておくと、迷うことなくパッと決まります。

  • 和風:しょうゆ、みりん、しょうが
  • 中華風:オイスターソース、にんにく、ごま油
  • カレー風:カレー粉、ケチャップ、ウスターソース
  • 洋風:トマトペースト、ハーブ、チーズ

ツナ缶は商品によって油の種類や塩分が違います。味の濃さが変わりやすいので、最後に味見して調整するのが安心です。

使い道

作ったそぼろは、用途が広いのも便利なところ。ひき肉の代わりとしていろんな場面で使えます。

  • :ごはんにのせて、ねぎやのりを足すだけ
  • パスタ:トマト系や和風バター系に混ぜやすい
  • オムレツ:中身にすると一気にごちそう感
  • レタス包み:さっぱり食べたい日にちょうどいい

豆腐は水切りが重要

豆腐をひき肉の代わりにするなら、水切りが重要です。ここが甘いと、水っぽい、味が薄い、崩れるの三重苦。逆に、ちゃんと水切りできた豆腐は、びっくりするくらい頼れる存在になります。節約にもなるし、重たくなりすぎないのも良いところ。

木綿豆腐がおすすめ

一般的に、木綿豆腐は形が崩れにくく、粒感を作りやすいので代用に向きます。

絹ごし豆腐はなめらかで、ソースに溶けやすいぶん、コク出しやとろみ寄りにしたいときに向きます。

どちらでも作れますが、初めてなら木綿豆腐のほうが失敗しにくいかなと思います。

水切りの仕方

キッチンペーパーで包んで重しをする方法が王道です。

急ぐならレンジで軽く加熱する方法もあります。加熱しすぎると固くなるので、様子を見ながらが安全です。

目安は、触ったときに表面がべちゃっとせず、崩しても水がにじまない程度です。

ひき肉っぽい食感の作り方

水切りした豆腐を、手で崩して粒感を作ります。包丁を使うと均一になりすぎるので、手の方がおすすめです。

そこに片栗粉やパン粉、卵を足すとまとまりが良くなります。

  • 成形したい:卵、パン粉、少量の片栗粉
  • 炒め物:片栗粉少しでコーティングしてから炒める
  • あんでまとめる:最後にとろみをつけて一体感を出す

下味で物足りなさ解消

豆腐は味が薄いので、下味をしっかりつけると満足度が上がります。

特にみそ、しょうゆ、などの発酵系調味料がおすすめです。料理に合わせて選んでいきましょう。

また、にんにく、しょうが、ごま油、ねぎなどの、香りが強い食材を合わせると、代用感が薄れてまとまりやすいです。

大豆ミートの青臭さ対策

大豆ミートは、高たんぱく質で保存が効くのが便利ですが、青臭さと、味の染み込みが悪いという欠点もあります。ここを戻し方と下味でカバーすれば、ひき肉の代わりとして十分活用することができます。

タイプ別の特徴

大豆ミートには、ミンチっぽいタイプ、薄切りっぽいタイプ、ブロックっぽいタイプがあります。

ひき肉の代わりとして使うなら、ミンチタイプが一番ラク。

ただ、薄切りやブロックでも刻めば使えます。

粒感が欲しいなら、あえてブロックを刻むのもアリです。食感の好み次第です。

戻したら洗って絞る

大豆ミートの戻し方は商品ごとに違うので、まずはパッケージの手順に従うのが基本です。

その上で、洗ってから強く絞ると、青臭さがかなり減ります。ここが甘いと、完成した料理がぼんやりしてしまいます。水分を抜くほど、味が染みやすくなるのもポイント。

さらに、絞った後に一度ほぐしておくと、香ばしさが出やすいようです。

下味の入れ方

大豆ミートは、戻した直後がいちばん味を吸いやすいです。軽く下味を入れておくと、料理に入れたときのなじみが良くなります。

  • 中華風:しょうゆ、にんにく、しょうが、ごま油
  • カレー風:カレー粉、ケチャップ、ウスターソース
  • 和風:しょうゆ、みりん、だし

ただ、どうしてもひき肉とは別物なので、ある程度の割り切りは必要です。

アレルギーなどの注意

大豆製品は体質によって合う合わないがあります。心配な方は専門家にご相談ください。

料理別 おすすめのひき肉代わり

ここからは、よく作る定番メニュー別に、相性の良い代用食材とコツをまとめます。ひき肉が担っていた役割を分解して、無理なくおいしく着地させるイメージです。

麻婆豆腐

麻婆豆腐は厚揚げで肉感アップ

麻婆豆腐のひき肉は、旨味とコク、そして食感のアクセントを担っています。これを置き換えるなら、厚揚げがかなり優秀です。同じ豆腐じゃないかと思われるかもしれませんが、外側の揚げがあるだけで、驚くほど肉感が出ますよ。

厚揚げが向いている理由

厚揚げは表面に油分があるので、香ばしさが出やすいです。

また、細かく刻んで炒めるだけで、肉っぽい歯ごたえが作れます。

さらに中の豆腐が麻婆だれを吸うので、食べたときの満足感が出やすいです。

刻み方は粗めに

肉感を出すなら、少し角が残るくらいの粗めにすることをおすすめします。

小さくしすぎると、元々の豆腐と同じになってしまいます。

しっかり焼く

厚揚げは、最初にしっかり炒めて焼き色をつけるのがコツです。ここで香ばしさが出ると、肉がないのに満足感が出ます。

もし水分が出たら、強火で一度飛ばしてから調味料を入れると立て直しやすいです。濃度をキープする意識が大切です。

おすすめの食材

厚揚げだけでも成立しますが、より満足感を出したいなら、きのこやれんこんを少し足すのもアリです。噛む回数が増えると、体感的な満腹感が上がりやすいですよ。

ひき肉の甘みが欲しいときは、砂糖をほんの少し足すと全体の角が取れます。入れすぎると別物になるので、あくまでも少量です。

にんにくやしょうが、ねぎを強めに効かせると、肉がないことを忘れさせてくれます。

キーマカレーは大豆ミートが相性良し

キーマカレーは香辛料が強いので、大豆ミートのクセが目立ちにくいです。大豆ミートは長期保存できるので、ひき肉がない日の保険としてはかなり優秀。思い立った日に作れるのが強いです。

炒めが重要

大豆ミートは戻して絞ってから、玉ねぎと一緒にしっかり炒めます。水分が残るとカレーがぼやけるので、炒めで勝負です。ここで弱火だと蒸し煮になりやすいので、最初は少し強めの火力で水分を飛ばすのがコツ。

香りが立ってきたら、スパイスを入れてまとめます。

野菜で補強

れんこんやきのこを刻んで混ぜると、噛みごたえが増えて満足度が上がります。特にれんこんは食感が残るので、キーマの粒感を作るのに便利。

にんじんやセロリを細かくして混ぜると、香りも出て大豆っぽさが目立ちにくくなります。

コク不足の対策

仕上げに少量の油や乳製品を足すと、口当たりが良くなります。

脂を増やしすぎたくない場合は、香りの強いごま油やバターを使うと、バランスが取りやすいです。

ミートソースはツナときのこでコクを出す

ミートソースは、トマトの酸味と、厚みのある旨味が魅力です。ここをツナときのこで作ると、肉なしでもかなり満足できます。ひき肉の代わりにツナを使うのは意外かもしれませんが、ツナの油分と旨味がトマトと相性いいんです。きのこは香りと食感で底上げしてくれるので、合わせ技が強いですよ。

最初にきのこを炒め切る

きのこは水分が多いので、まずはきのこだけで炒めて水分を飛ばします。香りが立ってきたら成功のサインです。ここで香ばしさが出ると、ソース全体のコクが底上げされます。

きのこは、可能であれば複数の種類を混ぜると、風味が立体的になっておすすめです。

  • うま味:しいたけ、まいたけ
  • 食感:エリンギ
  • 香り:マッシュルーム、しめじ

ツナは油ごと

ツナは油ごと使うと、ひき肉の脂の役割を代替しやすいです。トマト缶だけだとさっぱりし過ぎるので、コクが欲しいときに便利ですね。

水煮ツナを使う場合は、オリーブオイルなどを少し足すとリッチさが戻ります。

塩分はツナの種類で変わるので、味見しながら調整してください。

仕上げの調整

酸味が立ちすぎる場合は、加熱時間を少し伸ばすか、甘みや乳製品で丸めると食べやすいです。入れすぎると別のソースになるので、ちょっとずつ調整します。

最後に粉チーズやバターを少量足すと、コクが一段上がります。ここは好みなので、軽めが好きなら省いてOKです。

担々麺は豆腐で肉味噌風

担々麺の肉味噌は、濃い味と香り、そしてぽろぽろした食感が大事です。豆腐を水切りしてから炒めると、かなりそれっぽく作れます。ひき肉の代わりとして豆腐を使うと、重たくなりすぎないのも良いところ。夜遅めのごはんにもおすすめです。

豆腐をぽろぽろにする

水切りした豆腐を手で崩して、フライパンで水分を飛ばしながら炒めます。ここで焦らずに水分を抜くと、後で味が入ってもベチャッとしにくいです。

炒めるときは、最初に広げて触りすぎないのがコツ。水分が飛んでからほぐすと、粒が立ちやすいです。

豆腐だけだと柔らかすぎると感じるなら、細かく刻んだきのこや、少量のザーサイを混ぜるのもアリです。噛みごたえと塩気が足されて、味が締まります。

味の調整

味付けはみそ系が相性良いです。さらにごま油、にんにく、しょうがを足すと、香りが立って満足感が出ます。

仕上げに片栗粉で軽くとろみをつけると、麺に絡んで肉味噌っぽさが増します。とろみがあると一体感が出て、肉がない物足りなさが減ります。

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ひき肉の代わりになるものまとめ

最後に、ひき肉の代わりになるものをまとめます。この通りである必要はないので、冷蔵庫にあるものに合わせて、アレンジしてみてください。

目的別

  • 肉感重視:豚こま・豚バラで自家製ミンチ
  • 時短:ツナと卵でそぼろ
  • ヘルシー:大豆ミート
  • 節約:豆腐

料理別

  • 麻婆豆腐:厚揚げ
  • キーマカレー:大豆ミート
  • ミートソース:ツナ+きのこ
  • 担々麺:豆腐

共通のコツ

  • 水分は大敵
  • 食感は別の食材でも足す
  • 満足感は、焼き、コク、脂
  • 脂を足したくない場合は強い香り

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