スマホやタブレットをタッチペンで操作したいけど、反応しないということも多いでしょう。実はタッチパネル/タッチペンには大きく分けて6つの方式があり、その違いを理解しないと、操作できません。この記事では、タッチパネルの方式の違いと、その仕組み、代用可能なものについて分かりやすく解説します。
タッチパネルの6方式と代用できるタッチペン
スマホやタブレットで使用されるタッチパネルには、「抵抗膜方式」「静電容量方式」「アクティブ静電方式」「電磁誘導方式」「光学式」「超音波方式」の6つの方式があります。この違いを理解すると、利用できるタッチペン、できないタッチペンも分かります。
抵抗膜方式
「抵抗膜方式(Resistive)」は、2枚の透明導電膜を、物理的に接触させることで位置が分かる仕組みです。
POS、ATM、カーナビ、昔のPDA、電子辞書、ニンテンドーDS等で使われています。
物理的に押せれば何でもいいので、プラスチック製のペンの他、指や爪でも反応します。
ただし押すのみであり、スワイプ等の操作はできません。
静電容量方式
「静電容量方式(Capacitive)」は、画面上の静電容量の変化によって位置を検出する仕組みです。
スマートフォン(iPhone、Android)、タブレット(iPad、Fire HD)等で主流の方式です。
スワイプ等の操作が快適にできることが特徴です。
静電気が流れることが必要なので、プラスチック製のペン等には反応しません。
アクティブ静電方式
「アクティブ静電方式(Active Capacitive)」は、ペンが微弱な電気信号を発信し画面のセンサーと通信することで、位置や筆圧等の細かな動きを検出します。
iPad、Surface等のタブレットで採用されており、メーカーごとに通信方式が異なるので、他社のペンで代用はできません。
またタブレットは、指でも操作できるように、静電容量方式とアクティブ静電方式の両方に対応していることが多いです。
電磁誘導方式
「電磁誘導方式(Electromagnetic Resonance)」は、画面内のコイルとペン内のコイルが共振することで位置を検出します。
アクティブ静電方式と比べて、より高精度/低遅延に動作し、ペン側に電池が不要なことが特徴です。
Wacomの液晶ペンタブレット等で採用されており、専用ペンが必要となります。
なおWacomの液晶ペンタブレットは、モデルによって、指でも操作できる静電容量方式を兼ね備えている場合と、そうでない場合があります。
ちなみに他社のタブレットが電磁誘導方式を採用しない理由は、構造が複雑でコストが高い、ノイズに敏感で設計が難しい、小型化できない等の理由があるようです。
光学方式
「光学方式(Optical)」は、画面周囲のカメラや赤外線センサーやよって位置を検出します。
SHARPやPanasonicの電子黒板等で採用されています。
光が遮断されればいいので、特別なペンは必要なく、何にでも反応します。
超音波方式
「超音波方式(Ultrasonic)」は、ペンから出る超音波をマイクで拾うことで位置を算出します。
タブレットではなく、紙に書いた文字がアプリに反映されるというのが特徴です。
なお、超音波だけでなく、赤外線カメラ(光学方式)も併用していることが多いです。
Neo smartpen、Livescribe Smartpen等で採用されています。
専用ペンの他に、専用ノートや受信ユニットが必要となるかは、モデルによって異なります。
スマホのタッチペンとして代用可能なものと自作方法
抵抗膜方式と静電容量方式のタッチパネルで、代用可能なタッチペンと、タッチペンを自作する方法を解説します。
抵抗膜方式タッチパネル(電子辞書)
抵抗膜方式タッチパネルは圧力に反応するので、指や爪の他、細く尖ったものであれば何でも使えます。
セルフレジやATMをわざわざペンで操作する人は少ないので、一番使う場面がありそうなのは電子辞書でしょう。
プラスチック製のペンが内蔵されていることが多いですが、いちいち持ち替えるのは手間となります。
以下のようなもので代用すると、同じペンのまま操作できます。
- ペン先を収納したボールペン
- ペン付属の消しゴム
- フリクションのラバー部分
また、専用ペンを紛失してしまったという場合は、以下のようなもので代用できます。
- ニンテンドーDSのペン
- 綿棒
静電容量方式タッチパネル(スマホ、タブレット)
スマホやタブレットは静電容量方式を採用しているので、プラスチック製のペンには反応せず、アルミなど誘電性のあるものでタッチする必要があります。
アルミホイルを巻いてペンを自作することもできますが、実用性は乏しいので、専用ペンを購入することをおすすめします。
なお、Apple Pencil等のアクティブ静電方式の代用としては使えません。
自作タッチペン
ボールペンなどのペン軸に、少し湿らせたティッシュをペン先に巻きます。または綿棒の先を少し湿らせます。
アルミホイルを巻き、指先が触れる位置まで伸ばします。
輪ゴムやテープでアルミホイルを固定します。
スマホ等のタッチパネルの種類と代用可能なタッチペンのまとめ
タッチパネルの方式と、対応ペンをまとめると、以下の様になります。
| 方式 | 使用例 | 仕組み | 代用 |
|---|---|---|---|
| 抵抗膜 | POS、ATM、古い機器 | 圧力 | 押せれば何でも |
| 静電容量 | スマホ、タブレット | 静電気 | 静電気を通すもの (金属や水) |
| アクティブ静電 | タブレット | 専用ペン | 不可 |
| 電磁誘導 | 液晶ペンタブレット | 専用ペン | 不可 |
| 光学 | 電子黒板 | カメラ、赤外線 | 動きを検出できれば何でも |
| 超音波 | スマートペン | 専用ペン | 不可 |
アクティブ静電方式、電磁誘導方式、超音波方式のタッチパネル(およびスマートペン)は、専用ペンが必要なので、別のもので代用することはできません。
抵抗膜方式と光学方式は、何にでも反応します。
静電容量方式は、静電気が流れる素材のものであれば代用可能です。湿らせたティッシュとアルミホイルで代用できますが、専用ペンを購入した方が便利です。